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外国人の交通事故

相談内容

 私は,日本で働いている外国人です。
 交通事故に遭った場合,賠償の額について,日本人との差はあるのでしょうか。

結果

 まず,物損(自動車に関する損害)については,外国人と日本人で基本的に違いはありません。車の修理費用,レッカー費用,代車費用などが発生した場合,当然に賠償の対象になります。
 一方,人損(怪我などに関する損害)については,就労状況や母国の物価などによって,賠償額が変わってくることがあります。日本で仕事をしていて休業損害が発生した場合には,基本的に日本での給与を基準に損害額が判断されると考えられます。ただし,在留期間が限られており,一定期間経過後に母国に帰る見込みがある場合,後遺障害が残った場合の逸失利益や慰謝料などが,母国の物価を基準に算定されることがあります。
 その結果として,得られる賠償額が,日本人の場合よりも少なくなってしまうケースもあり得ます。

ポイント

 交通事故で後遺障害が残った場合などには,損害賠償額が高額になることがあります。
 そのようなケースでは,基準となる収入額をどこに定めるかによって,得られる賠償額が大きく変わってくることになります。
 外国人の方が交通事故に遭った場合,収入額の基準の定め方は様々に異なり得るので,低い基準で賠償を得ると,損をしてしまうこともあります。
 賠償額に疑問を感じたら,弁護士に相談をしてみるとよいでしょう。

★千葉市の弁護士事務所『法律事務所シリウス』より★