【無罪】殺人事件で無罪となった事例
取扱事案
依頼者は、複数の知人(A、B、C及びD)と共謀して、被害者を殺害したとの嫌疑をかけられ殺人罪の共同正犯として起訴されました。
被害者を殺害した実行犯Aは、Bから殺害の指示を受けて、C、D及び依頼者にその指示を伝えて殺害の協力を得たという供述をしていたことから、主にAの供述が信用できるかが争点となる事件でした。
担当弁護士は、国選弁護人として受任しました。
本件は、裁判員裁判で審理され、第1回公判から判決まで一ヶ月以上要する比較的長期間の裁判となりました。弁護人は、検察官から開示を受けた膨大な証拠資料の検討に加えて、事件関係者からの事情聴取や先行して実施された共犯者の裁判での証言内容等を分析して、裁判に臨みました。
最終弁論では、依頼者が殺人の共謀をする機会などなかったことや、検察官が主張するような各関係者の殺害動機など存在しなかったこと等を、裁判員にも理解しやすいよう工夫して、プレゼンテーションしました。
結果
その結果、判決は、弁護人の主張を受け入れて、殺人罪について無罪判決を言渡しました。
この判決は、検察官から控訴されることなく確定しています。