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【釈放・不起訴】 窃盗未遂事件で逮捕・勾留されたが、早期に釈放され、不起訴処分となった事例

取扱事案

依頼者は、高齢(80代)の男性であり、日中路上に駐車されていた自動車に触っていたところ、車を盗もうとしたとの嫌疑をかけられ、そのまま逮捕されました。依頼者は、そもそも自分がどこで何をしていたのかも説明できない状況でしたが、裁判所は、犯行を否認しているとして、依頼者を勾留しました。

結果

勾留決定取消、釈放。その後、不起訴処分。

ポイント

担当弁護士は、逮捕された翌日、当番弁護士として依頼者と接見し、その後、国選弁護人となりました。

弁護人は、初回の接見のときから、依頼者の説明内容や言動から、認知症に罹患している可能性を考えました。弁護人は、依頼者の妻と連絡を取り事情を確認したところ、やはり、中等度の認知症という診断歴があることがわかりました。また、妻の話では、最近、自宅近くを徘徊するなどの行動が目立っていたという話も確認できました。

弁護人は、裁判官に対して、妻から提供を受けた医療関係の資料等を添付して、依頼者が自動車を盗もうとしたとは考えにくいことや、身体拘束には認知症の症状を悪化させるなどの弊害があること等を主張した上で、勾留決定を取り消すよう求める準抗告の申し立てを行いました。

その結果、裁判所は、弁護人の主張を認め、勾留決定を取り消しました。その後、依頼者は、不起訴処分となりました。