【起訴回避】虐待を疑われた実子に対する傷害事件で不送致となり起訴を回避した事例
取扱事案
依頼者は、生後数ヶ月の子供を持つ母親でした。依頼者は、子供の体調が急変したので病院に受診させたところ、虐待を疑われ、子供は児童相談所の判断で施設に入所することとなりました。依頼者は、虐待の事実を一貫して否定していましたが、傷害事件の被疑者として警察の捜査を受けることになりました。
結果
不送致(起訴回避)
ポイント
担当弁護士は、私選弁護人として受任しました。
弁護人は、警察からの出頭要請に際して依頼者に同行し、弁護人の立ち会いを認めなければ取調べには応じないとの方針を説明した上で、依頼者の説明内容の概要を捜査官に伝え、本件が虐待事件ではないことを主張しました。
また、乳幼児の虐待事例に詳しい医師の協力を得て、医学的な知見から虐待の可能性が乏しいことを示す証拠を収集しました。
その結果、警察は、本件を刑事事件として立件せず、検察官に送致しない(不送致)こととし、依頼者は刑事処分を受けることなく事件は終了しました。
なお、刑事処分が出た後、児童相談所は施設入所の措置を解除し、依頼者は、再び子供と一緒に暮らすことができるようになりました。
また、職場での勤務実態など、裁判で量刑上考慮される事情を多数準備することができました。