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保釈とは

2025.04.01ブログ

2025年4月
弁護士 金 子 達 也   

1 保釈とは 

 保釈とは、裁判所の許可を得て、起訴された被告人の勾留(身柄拘束)を一時的に解く制度です。
 保釈許可に当たっては保釈保証金の納付が求められます。裁判所に決められた保釈保証金を納付することで、保釈許可決定が執行され(刑事訴訟法94条)、被告人は釈放されます。
 保釈により勾留が解かれる期間は、通常は、保釈請求の時点で係属している刑事裁判の判決が宣告されるまでの間です。つまり、実刑判決が宣告されてしまった場合には、判決の時点で収監されることになります。
 万が一、保釈中に逃亡や証拠隠滅に及ぶなどして遵守事項に違反した場合、判決宣告前であっても、保釈が取り消されて被告人は刑事施設に収監され、保釈保証金も没取されてしまうことがあります(刑事訴訟法96条)。
 さらに、近時の法改正により、保釈中の制限住居を定められた被告人が裁判所の許可を受けずに制限住居を離れた場合には2年以下の拘禁刑に処すなどの罰則も新設されました(刑事訴訟法95条の3)。
 この法改正については、当事務所の菅野亮弁護士が詳しく解説していますので(変わる保釈実務(罰則の新設関係))、興味のある方はこちらもご覧ください。

 

2 保釈が許可される要件 

 保釈が許可される要件については、刑事訴訟法88条、同89条に規定があります。
 これらの法条を素直に読めば、保釈は、①勾留されている被告人、その弁護人及び親族等に認められる「権利」(刑事訴訟法88条)であり、保釈の請求があった場合、裁判所は、②一定の除外事由が認められる場合(証拠隠滅のおそれがあると疑うに足りる事情があるなどの場合)以外には保釈を許可しなければならず(刑事訴訟法89条:権利保釈)、③仮に一定の除外事由があると認められても、その健康上、経済上、社会生活上及び防御の準備上の不利益の程度等を考慮して適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができるとされています(刑事訴訟法90条:裁量保釈)。
 この法条を読めばわかるとおり、保釈は、本来、勾留された被告人の「権利」であるはずでした。
 しかし、残念ながら、実務上は、ほぼ全ての保釈請求に対し検察官が「逃亡や証拠隠滅のおそれがある」との意見を出し(裁判所は保釈の決定をするに当たり検察官の意見を聞かなければならないとされています。刑事訴訟法92条)、この意見を裁判所が安易に受け入れてしまうことで保釈が認められないケースが多いというのが実情です。
 このような保釈実務の実情は、日本の刑事司法が「人質司法」と揶揄されるひとつの原因になっています。

 そのような厳しい状況の中で、法律事務所シリウスでは、積極的に保釈請求業務に取り組んでおり、成功例も多く獲得しています(詳しくは、当事務所ホームページの「刑事事件の取扱事例」の紹介ページをご覧ください。)。

 

★千葉市の弁護士事務所『法律事務所シリウス』より★

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