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菅野亮弁護士・金子達也弁護士が、担当する裁判員裁判で連続2回目の無罪判決を獲得しました

2024.05.24ブログ

 両弁護士は、2023年10月にも、担当する覚醒剤取締法違反,関税法違反被告事件(覚醒剤の密輸事案。裁判員裁判)で無罪判決を得ていましたが(2023.10.30 菅野亮弁護士・金子達也弁護士が担当する裁判員裁判で、連続して、無罪判決を獲得しました)、 今回再び、同様の事件で無罪判決を獲得しました。
 今回の被告人(日本人)は、密輸組織の氏名不詳者と共謀し、覚醒剤約3600グラムをラオスから日本に密輸しようとしたとされる覚醒剤取締法違反、関税法違反の罪(覚醒剤密輸の罪)で成田空港税関で逮捕され、2022年11月、覚醒剤密輸の罪で起訴されました。
 その後,裁判員裁判が行われ、検察は懲役11年、罰金500万円を求刑しました。

 これに対し、菅野・金子両弁護士は、被告人は氏名不詳者から騙されて運び屋に仕立て上げられただけであり、氏名不詳者から預かった荷物に覚醒剤が隠されていることは全く知らなかったと主張して、被告人の無罪を争いました。
 また、この被告人には精神の疾患があり、これが影響して騙されても気付かない特性があったとも主張し、起訴後、裁判所に対し、被告人の精神鑑定(裁判員法50条による第1回公判前の精神鑑定)を請求しました。
 そうしたところ、裁判所は、両弁護士の請求を受け入れて被告人の精神鑑定を実施した上、その後の裁判員裁判でも、鑑定結果等を踏まえると被告人には預かった荷物に覚醒剤が隠されているという認識は認められないと判断し、覚醒剤密輸の罪については被告人は無罪と判示しました。
 もっとも、被告人が税関検査で他人からの預かり物はない旨の嘘をついたことは事実であるとして、被告人には無申告・虚偽申告輸入罪が成立するとして、被告人に対し、懲役1年(未決勾留期間をその刑に満つるまで算入)とし、刑の執行を3年間猶予するという判決を言い渡しました。
 このように、被告人は、とても軽い別の罪で有罪にはされたものの、検察が懲役11年,罰金500万円を求刑するような重罪である覚醒剤密輸の罪については無罪とされ、判決の日に直ちに釈放されました。

 なお、覚醒剤密輸事案と精神鑑定等の関係性については、菅野弁護士がまとめていますので、こちらの記事をご覧下さい

 

★千葉市の弁護士事務所『法律事務所シリウス』より★