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イギリス刑事法紹介⑤~保釈条件~

2023.01.10ブログ

 日本の刑事実務では、保釈が認められる場合には、保釈金の納付と保釈条件の設定が例外なく必要となっています。
 これに対して、イギリスの刑事実務では、保釈条件は必要的なものではありません。また、保釈金の納付も、保釈条件の1つとして課されることがあるにとどまり、全件で必要とされるわけではありません。

 イギリスにおける主な保釈条件としては、以下のものがあります。

・Sureties(保証人):保証人が被告人の裁判所への出頭等を保証し、保証人が努力を尽くさず、出頭が確保できなかった場合には、保証金の支払を命じられる。
・Security(保釈保証金):被告人自身が保証金を裁判所へ納める。
・Reporting to a police station(警察署への出頭):定期的に警察署へ出頭する。
・Residence(住居指定):被告人が特定の住居に居住する。深夜、早朝等に警察が居住の確認に訪れることがある。
・Restriction on entering specified area(特定地域への立入禁止):裁判所が指定する特定の地域への立ち入りが禁止される。被告人にGPSタグの装着が義務づけられ、管理会社によるモニタリングが行われることがある。
 

※本稿におけるイギリス法の説明は、イングランド及びウエールズ圏内において適用される法規制に関するものです。

弁護士/英国弁護士 中井淳一 https://japanese-lawyer.com/

 

★千葉市の弁護士事務所『法律事務所シリウス』より★