刑事事件における指紋 ①指紋の特徴
2018.09.19ブログ
昔から、「法廷モノ」のドラマや推理小説等でも頻繁に登場する「指紋」ですが、実際の刑事裁判でも、重要な証拠となることは多くあります。
指紋には、世の中に同じ紋様を持つ者がいないという特性(「万人不同性」)や、生涯にわたって紋様の特徴が変わらないという特性(「終生不変性」)があります。そのため、例えば、犯行現場の出入口や犯行に使われた凶器などに残っていた指紋と一致する指紋を持つ人は、その事件の犯人であることを疑われるということになるわけです。
ただ、指紋は決して万能の証拠ではなく、犯人が手に触れたものに必ず指紋が残っているという訳ではありません。逆に、現場や凶器から指紋が発見されたとしても、事件とは無関係な機会に付着してしまったという可能性もあります。
刑事事件の弁護活動を行うためには、指紋の基本的な特徴や、その証拠価値の判断基準などを十分に理解しておく必要があります。