示談の宥恕(ゆうじょ)文言って何ですか?これがないと必ず裁判になってしまうのでしょうか。
よくあるご質問刑事事件
最近は用いられることが減っていますが、従来、示談書を取り交わす際に、被害者が加害者を「宥恕する」との条項を入れることがよくありました。「宥恕」とは許すという意味合いの言葉ですので、捜査段階で、そのような条項が入った示談書が取り交わされれば、検察官は不起訴処分を選択する理由のひとつにすると考えられます。
もっとも「宥恕」という言葉は、私たちの社会ではあまり耳慣れない言い回しですので、最近はもう少し平易な「許す」という言葉を用いることが増えていますし、そもそも示談書に「宥恕する」とか「許す」といった文言があるかどうかだけで結論が変わる訳ではないというのが法律家の実感だといえます。