法廷弁護技術の研修に参加しました。
4月27日,28日,日本弁護士連合会主催の裁判員裁判のための法廷技術ワークショップに参加してまいりました。
裁判員裁判では法律の専門家ではない一般の国民が裁判に参加するため,弁護人側の主張を伝え,説得する力がこれまで以上に必要になります。
これまでの裁判で行われてきたような難解な文章が書かれた書面を裁判員に見せても,裁判員には何も響かず,弁護人は裁判員を説得することができません。
今回の研修で,弁護人の主張を伝え,説得するための技術を学んできました。
この研修は,実際の事件を元にした事前課題を使って,冒頭陳述,証人尋問及び最終弁論の実演を行うものです。
実演について,刑事弁護において日本を代表する先生方から講評を受けます。
また,自分の実演をビデオ録画したものを見て,立ち居振る舞い等についても講評を受けます。
研修では,少人数のグループに分かれ,グループの全員が全てのパートについて実演を行いました。
人前で,証人尋問や冒頭陳述等の実演を行ったのは初めてだったので,大変緊張いたしました。
有名な先生方や同じグループの受講生に自分の拙い実演を見られるのは,恥ずかしくもありました。
しかし,自分の実演について,具体的な改善点を指摘していただいたり,初めて自分が実演している姿を見たことで,第三者的な視点から自分を見つめることができました。
普段,気付くことのできないことについて,指摘していただいたので,自分の癖等について気付くことができ,良かったです。
また,同じグループの受講生の実演を見て,同期の仲間達が日本全国で頑張っている,私も負けていられないという気持ちになりました。
この研修に参加し,良い刺激を受けることができたと思います。
今後の裁判員裁判において,今回の経験を活かしてまいります。
報告者 加藤梓