季刊刑事弁護「徹底的に争う否認事件」特集に論考が掲載されました
季刊刑事弁護86号(2016年夏号)は,「徹底的に争う否認事件」の特集号です。
上記特集号の冒頭に,「否認事件の心構え」と題する論考が掲載されました(その他,「Q&Aはじめての否認事件 公判でしゃべるとマイナスになるとき,どうすればよいか。」のパートも執筆しています。)。
私自身多くの刑事事件を経験しましたし,当事務所には,争いのある刑事事件を積極的に担当する弁護士が多数います。そのようなメンバーとの議論や自分なりの経験を踏まえて書いた論考なので,参考になれば幸いです。
否認事件とは,公訴事実(検察官が起訴した事実)に争いがある事件です。
警察とも検察とも徹底的に争うことになります。テレビでは,有罪率の高さをもじって「99.9」などというドラマもあるようです。
確かに有罪率は高いものです(そもそも被告人が犯行を認めている事件が多いこともあります。)。しかし,当事務所では,今年の3月(傷害罪での無罪判決),4月(窃盗・傷害及び占有離脱物横領事件での無罪判決)にそれぞれ1件ずつ無罪事件を獲得していますし,その他にも,検察官が殺人罪で起訴した事件が,弁護人の主張どおり,承諾殺人罪に認定落ちした判決も獲得しています。
これからも,無罪を目指すべき事件については,「徹底的に争う」ことを忘れずに,弁護活動に取り組みたいと思います。
平成28年4月 弁護士 菅野 亮
興味ある方は,現代人文社のウェブサイトをご覧ください。