【認定落ち】(2016年)殺人(殺人罪の成立を認めず承諾殺人罪に認定落ち)
概要
依頼者(女性)は、数十年連れ添った夫の首を絞めて殺害したとして、殺人罪で起訴されました。
弁護活動
弁護人は、依頼者は、事件の直前に夫と交わした会話の内容などから、夫は、自分と一緒に死ぬことを承諾していると信じ夫を殺害したことを理由に、殺人罪ではなく承諾殺人罪が成立することを主張しました。弁護人は事件直後から、依頼者との接見、依頼者や被害者である夫をよく知る家族らとの面会、更に現場となった自宅の訪問等を行い、事件当時までの生活状況や当事者である夫婦の人間性などについて、できる限り理解するよう努めました。裁判では、被告人質問や家族の証人尋問を通じて、依頼者の人となりや考え方について、裁判員や裁判官に正しく理解し、かつ共感してもらうことを目指しました。
判決結果等
判決では、「客観的に被害者の承諾があったこと」については認めませんでしたが、「依頼者は承諾があると信じていた」との弁護側の主張を認め、検察官が起訴した殺人罪ではなく、承諾殺人罪が成立するとの判断を前提に、執行猶予付の判決を言い渡しました(検察官控訴無く確定)。
判決日:千葉地方裁判所平成28年2月10日(LLI/DB 判例秘書登載)