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「法廷弁護技術」研修② ~サンフランシスコ警察

2008.07.03ブログ

報告者 菅 野

前回に引き続きサンフランシスコ,今回は,あるホテルで警察官や検察官と話をしているときのことです。

席の前のサンフランシスコ警察グレゴリーさんから,陪審裁判において「証言する際の重要な点」はどんな点かという話を聞きました。

グレゴリーさんによれば,
まず,自分にミスがないこと
これによって陪審に信じてもらうことができるということです。
そして,科学的な証拠の存在をきちんと説明することだそうです。
科学的証拠がないだけで,弁護側から欠点だと指摘されることもあるそうです。

また,事件のレポートを書く際も,単に事件に関係あることだけでなく,その日の天気や現場の情景をリアルに残すことで,後に陪審にもイメージしてもらいやすいものとなるとのことでした。

グレゴリーさんから「CSIって知っている?」って聞かれましたが,アメリカのテレビドラマで,「CSI:科学捜査班」という作品があるのですが,物証を科学的に分析して最後に犯人を追い詰めるというドラマでなかなか楽しい作品です。
グレゴリーさんによれば,まさにああいう科学的捜査が重要だということでした。
未だに「自白獲得」を捜査の中心と考える捜査官もいる日本とは大きな違いです。

また,警察官であるグレゴリーさんから,被疑者の供述をとるならビデオで撮る,でないと信用されないから,という話が出たときは驚きました。

まさに,そうした取調状況,捜査段階の供述を可視化してもらうことは,日本の弁護士が今最も捜査機関に求めていることだからです(なお,現在,検察庁,警察庁も一部の事件で一部の場面のみ取調状況をDVD録画しています。)。

夜,ホテルで,今日の話を復習しようと思いだらだらテレビを見ていましたが,残念ながら「CSI:科学捜査班」はやっておらず,その代わりにやはり私がイギリスで生活していた半年間欠かさず見ていた「LAW AND ORDER」(法と秩序)がやっていたので,研修の一貫として見ることにしました。
これも,立派な法廷弁護技術の予習です(笑)。